【転職か残留か、それが問題だ】銀行・信金を辞めたい!と思ったら。
金融機関の職員ならば、誰しも一度は“転職”について考えたことがあるのではないでしょうか?
実際、筆者も現役時代には4,000回くらい悩みました。そして結果的に転職を選びました。
当時は、まだまだ転職に対する抵抗感が世の中にあったので、転職市場も活発ではありませんでした。
ずいぶん勇気を出して転職したのを覚えています。
現在はその時の経験を活かして(?)、迷える金融機関職員諸君の相談にのっている管理人ですが、
みなさんが「転職したい!」と思う背景には、どうやら4つのパターンがあることに気づきました。
このページをご覧の方は、少なからず「転職しようかな…、でも悩むな…」というお気持ちだと思いますので、自分の悩みはどのパターンに該当するのか、参考にしてみてください。
最初に言っておきますが、私は「絶対、転職したほうがいいよ!」と言うつもりは毛頭ありません。
むしろ、この記事を読むことで今一度冷静になり、立ち止まって考える機会になればいいな、と思っています。
それでは今回は、4つのうちの2パターンについて紹介しますね。
悩みを4つのパターンに分ける
まず、転職したい気持ちがあるのは、仕事に対して何らかの悩みがあるはずですから、
その悩みについて「努力すれば自分で解決できるのか、できないのか」という切り口で考えてみます。
また一方で、その悩みについて「一時的なものなのか、永続的なものなのか」という切り口で考察します。
上記のことを分かりやすく、マトリクス図にすると次のようになります。
これで、現在抱いている悩みが
①一時的で、努力すれば自分で解決することができそう
②一時的だが、頑張っても自分で解決することは難しそう
③永続的につづくものだが、努力すれば自分で解決できそう
④永続的につづくもので、なおかつ自分の力では如何ともしがたい
という4つのパターンに分けることができました。
パターン① 一時的で、頑張れば自分で解決できそう
それでは、一つずつ見ていきましょう。
まずパターン①ですが、ここに該当するのは、例えば…
・恐い取引先があって行くのが嫌だな。。。
・転勤で店が家から遠くなって、通勤するのがしんどいな。。。
・今度、財務の検定試験があるけど、勉強するのがキツイな。。。
といった内容ではないでしょうか。
もう既に、みなさんもお気づきだと思いますが、、、
めっちゃ、しょーもない理由ですわwww チコちゃんに叱られたらええねんwww
あのですねぇ、厳しい言い方ですが、こんなものは悩みでも何でもなくて
ただの甘えです。
転職したとしても、まず間違いなく次の会社でも同じような状態になりますよ。
そもそも一時的で自分が頑張れば何とかなりそうって感覚なら、何とかすればええやん。。。!
・恐い取引先には、あえて何度も訪問して、社長の懐に入れるよう工夫する
・通勤ラッシュが嫌なら、早起きの習慣をつけて自転車で行ってみる
・試験勉強を一人でできないなら、同期や彼女を誘ってやってみる
とか、色々できそうじゃないですか。
それでもツライなら「この問題は一時的なもので、ずっとは続かない。我慢、我慢」と
呪文のように呟き続ければ、いつの間にか時間が解決してくれますよ。
読者のみなさんの中には、パターン①のような悩みで、よもや転職を考えるような人はいないと思いますが、万が一「自分はそうだ!」という方がいれば、マジで冷静になってください。
私は金融の仕事を手放しで称揚することはしません。でもね、誰でも入れるような会社じゃないんです。
一時的な愚痴(甘え)で、せっかくのキャリアを台無しにしないでくださいね。
パターン② 一時的だが、頑張っても自分で解決することは難しそう
このパターンは、ズバリ人間関係だと思います。
仕事における悩みに人間関係は付き物。かのアルフレッド・アドラーも「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と言っている程です。
金融機関職員ですと、営業店(もしくは本部)での人間関係でしょうね。
同僚、先輩・後輩、特に上司。
そして、それらの者たちの相互関係が生み出す、全体の雰囲気。
実は筆者も、上司にはずいぶんと 不愉快な思いを 鍛えられたクチです。
具体的な悩みとしては
・上司とのソリが合わなくて、毎日出勤するのが苦痛だ。。。
・どうやら預金課のお局様に目を付けられたみたい。。。
・と言うか、店全体の雰囲気が最悪なんですけど。。。
といったところが代表例でしょうか。
ツライんですよねー、痛いほど分かりますよ、筆者もそうでしたから。
何の自慢にもなりませんが、筆者が営業担当になって初めて配属されたのは、全支店の中でもっとも業績のよくない支店でした。しかもその支店の中でも、もっとも業績のよくない課でした。
理由は明白。課長が今でいうパワハラ気質で(当時はそんな便利な言葉ありませんでしたが)、次々に課員が退職していったからです。人繰りがうまくいかなくて、営業に専念できないんです。そりゃ業績も伸びるはずありません。したがって課内の雰囲気も最悪でした。
しかし、ある日突然、このドロついた問題はたちどころに解決したんです。まさに雲散霧消。
そう、課長が転勤したんです。
何が言いたいのか。この悩みで苦しんでいる読者の方には、ぜひ金融機関特有の人事制度を思い出して欲しいんです。
金融機関の人事異動はおおよそ2年~4年程度で行われます。実はこのサイクルでの異動、金融機関特有なんですよ。筆者も転職した後に知りましたが、こんなに短いサイクルで人が入れ替わる業界はそうそうありません。
例えばメーカーなら「この新製品開発プロジェクトが終わるまで」、建設業なら「この建造物が竣工するまで」といった風に、異動するまでが途方もなく長いのです。金融機関だけが、着服などの不正防止のために短いサイクルで人を異動させます。
人間関係や店の雰囲気が最悪で転職を考えている読者の方。
苦しいのは本当によく分かります。けれども、人事異動サイクルを逆手にとって、例えば「あと1年だけ頑張ってみようか」「次の定期異動で上司が動かなかったら、その時に辞めよう」と、年限を区切ることは可能だと思います。もちろん我慢をしすぎて心身を害するのは絶対にいけませんが。
子どもが感じる1年は途方もなく長いそうです(だからイジメに耐えられなくなって夏休みに自ら命を絶ってしまったりする訳です…)。しかし、視野が広くなり、様々な生き方があると知った大人の1年はどうでしょうか。「辞めてやる!」と思いながら転職活動をすることもできますし、1年じっくり他の勉強に時間を充てることもできるでしょう。
人間関係に迷ったら、いつまで頑張るかと年限を自分で区切り、その期間中は一生懸命に仕事をする。期間が満了した時に、もう一度どうするか決断する。そしてその決断の材料とするために、期間中は仕事以外の活動にも精を出す。こんな方法もアリではないでしょうか。
次回はパターン③と④をご紹介します。